グループでのブレインストーミングに効くテクニック

【ブレインストーミングとは?】ビジネスや会議で役立つ5つのブレストのコツを簡単に解説

読み取り時間 : 約10分

トピック :

  • ブレインストーミング

「ブレインストーミング」を思い浮かぶと、参加者がホワイトボードの周囲に集まり、自由にアイデアを出し合っている光景が頭に浮かぶかもしれません。最良のアイデアを選び出し、実行するための定番の方法と知られているブレインストーミング。全員の意見を取り入れ、優れたアイデアを行動に移すための有効な手段として広く使われています。

一見完璧に見えるこのメソッドも、ビジネスのチームで行う場合には必ずしもそうとは限りません。

実際には、何もないところからアイデアを生み出すのは容易ではありません。適切な準備やファシリテーター、そしてテクニックがなければ、誰も発言しなかったり、質の低いアイデアばかりが出て時間を無駄にしてしまうこともあります。

しかし、正しいアプローチを取れば、ブレインストーミングはビジネスチームの意見を引き出し、創造的なアイデアを集め、効果的な解決策を生み出すための最強のツールとなります。

この記事では、ブレインストーミングをスムーズに行うための5つのテクニックとベストプラクティスをご紹介します。

ブレインストーミングとは?

ブレインストーミング(英:Brainstorming、略:ブレスト)とは、創造的なアイデアを出し合う問題解決の手法です。参加者全員が斬新なアイデアを自由に提案し、うまくいきそうなものを議論していくプロセスです。

ブレインストーミングのルールは以下の通り、簡単です。

  1. どんなアイデアでも批判しない:どんなに突飛なアイデアでも歓迎する。
  2. 幅広いアイデアを出す:量を重視し、多様な視点を歓迎します。
  3. アイデアに肉付けしていく:自分の思い浮かべたアイデアに限らず他の人のアイデアを基にさらに発展させます。
  4. 非現実的な考えや型破りなアイデアを恐れず共有する:現実性を気にせず、自由に発言します。

このルールを守ることで、批判を恐れずに全員が参加でき、イノベーションが生まれるスペースを作り上げることを目指します。

ビジネスチームで集まってブレインストーミングをすることで、各自の創造力が刺激され、短時間で多彩なアイデアを集めることができます。この方法は、問題に密接に関わる人々の視点を取り入れることで特に効果的です。また、外部の視点を取り入れることでプロジェクトの見方が変わり、解決への勢いがつくこともあります。

ブレインストーミングのやり方

ブレインストーミングのやり方は以下の通りです。

  1. 目標を設定する
    セッションの目的や解決したい問題を明確にします。
  2. 参加者を集める
    多様なバックグラウンドや専門知識を持つメンバーを集めます。
  3. アイデア出しを開始する
    ホワイトボードや付箋を使って、思いついたアイデアを自由に出していきます。 時間を区切って短時間で多くのアイデアを出すことを目指します。
  4. アイデアを整理する
    出されたアイデアをグループ化し、似たものや関連するものをまとめます。
  5. アイデアを評価する
    すべてのアイデアを検討し、実現可能性や効果を考慮して評価します。
  6. 最良のアイデアを選ぶ
    最も有望なアイデアを選び、具体的な行動計画を立てます。
  7. 次のステップを決める
    選んだアイデアを実行するための具体的なステップを決め、担当者を割り当てます。

このブレストプロセスを通じて、チームの創造力を引き出し、効果的な解決策を見つけることができます。

質の高いブレインストーミングでは、参加者がアイデアを出し合い、それを組み合わせてさらに肉付けし、ユニークかつ効果的な解決策を生み出すことが可能です。

ビジネス会議やチームでのブレインストーミングのデメリット

ブレインストーミングには大きな力がありますが、万能なツールではありません。慎重に場を設定しなければ、グ会議中でも頭の回転が早く、声の大きい人の独壇場となり、内向的で控えめなタイプの人がアイデアを口にできなくなってしまう危険もあります。 

また、いわゆる「アンカー効果」で、最初に出たアイデアに注目が集まってしまい、その後のアイデアが出にくくなることもあります。 

ブレインストーミングの醍醐味は、誰かの出したアイデアから別のアイデアが生まれ、またそこから枝葉が出て思考が展開していくところにありますが、アンカー効果が発生するとこのプロセスが止まってしまいます。想像力が抑制され、出されるアイデアの数も少なくなり、偏った結論が出ることになりかねません。 

こうした問題を避けるには、いつでも最大の成果を出せるよう、ブレインストーミングのテクニックと戦略を適切に選んでいきましょう。

ビジネスでのブレインストーミングをスムーズに行える5つのコツ

チームでのブレインストーミングを成功させるためのコツにはさまざまなものがあります。以下の方法を試してみましょう。 

1. マインドマップを活用する

マインドマッピングとは、ビジュアルを使った非線形のブレインストーミング手法で、グループで質問やトピックを詳しく検討し、さまざまなアイデアをつなげる上で役立ちます。 

マインドマップを作るにはホワイトボードの中央にトピックを書いて始めます。紙でも、ホワイトボードでも、Lucidspark などのデジタルコラボレーション向けのブレインストーミングキャンバスを使ってもよいでしょう。続いて、各メンバーのアイデアを中央のトピックや他のアイデアから分岐させていきます。 

参加者全員のアイデアを捉え、それをさらに深堀りして、アイデア間のつながりを手軽にビジュアル化するのに特に適した方法です。

マインドマップの例
マインドマップの例(オンラインで変更するには画像をクリック)

2. ブレインライティングを使う

ブレインライティングは、グループ全員 (控えめで熟考するタイプの人も含む)が参加でき、アンカー効果や性格に伴うバイアスを排除する上で優れた方法です。 

いくつかの異なる方法がありますが、基本的には以下のような手順で行います。 

  1. 全員がそれぞれのアイデアを声に出さずに紙に書きます。タイマーを使ったり、ブレインストーミングのリストに追加すべきアイデアの件数を指定することもできます。  
  2. 一人ひとりが隣の人に紙を渡し、受け取った人がそこにアイデアを追加したり、紙上のアイデアを膨らませていきます。 
  3. 紙が一周するまでこれを繰り返します。 
  4. 一周したら、アイデアをすべてホワイトボードに書き出し、議論します。 

ブレインストーミング会議が終わる頃には、しっかりとしたアイデアのリストができているはずです。批判されたり、気まずい思いをする不安なしにのびのびとアイデアを考えられるよう、紙には匿名で記入します。

ビジネスでのブレインストーミングの例
ブレインストーミングの例(オンラインで変更するには画像をクリック)

3. 高速発想法

短時間でアイデアを多数出すのに適した、シンプルながらも効果的なブレインストーミング手法です。時間を区切ってメンバー全員にできるだけ多くのアイデアを出してもらい、ブザーが鳴ったらアイデアを収集し、グループで共有します。 

高速発想法はフリーライティングにも似た方法で、評価したり、編集したりせずに考えをただ紙の上に書き付けていき、最終的にどんなものになるかを見るものです。創造力を存分に発揮し、議論のたたき台となるアイデアをたくさん出すのに向いている方法で、参加者の一人ひとりからもれなく意見を聞き出すことができます。

4. スターバースティング

スターバースティングは、ブレインストーミングのテーマに関して具体的な質問をし、アイデアを検討していく方法です。 

まず六角の星を描き、その中心に議論の対象となる問題や問いを記入します。続いて、星の先端にそれぞれ「誰が」「何を」「いつ」「なぜ」「どのように」とラベルを付けていきます。 

「クライアントの求めるものは?」「製品が提供可能になるタイミングは?」「これを実現するために必要なタイムラインは?」といった課題を先端に追加していきます。

こうした問いかけで、より深い問いを導き出し、アイデアを生み出して、解決策への道筋を立てることができます。

5. Qストーミング 

その場で解決策を考えるのは難しいので、別の角度からブレーンストーミングにアプローチするのも有効です。Qストーミング (クエスチョンストーミング) では、最初にアイデアや解決策をブレーンストーミングする代わりに、グループに質問を投げかけます。

Qストーミングは、ブレインストーミンググループが正しい答えを見つけようとする前に、正しい質問をするのに役立ちます。Qストーミングの過程で、問題に対する当初の想定が間違っていたことに気づいたり、他の方法では考えられなかったような興味深い解決策が浮かび上がってきたりすることがよくあるのです。

Qストーミングのプロセスは簡単です:

  • 問題や目標を決めて、議論の焦点を絞る。従来のグループブレストとは異なり、トピックは質問ではなく、文章として書く必要があります。例えば、「どうすればより多くの売上を生み出すことができるか?」ではなく、Qストームのトピックは、「今年の売上は 18% 減少しています」と言うかもしれません。
  • タイマーをセットし、ブレインストームグループの全員に質問を書き始めてもらいます。質より量にこだわるのがポイントです。1 人あたり 30 問以上を目指します。もし、「売上が18%減少している」というトピックであれば、ブレーンストーミングリストの例として、"前年の売上は?""今期の売上は?""今期の売上は?"といった質問が考えられます。
  • 全員の質問を集めて、フィルタリングを開始します。質問の種類やテーマによって、バケツに分類することができます。
  • 質問が整理されたら、チームにお気に入りを選んで集中してもらいます。これらは、チームが答えるべきと考える質問であり、その後のブレインストーミングセッションの土台となるものです。

Qストーミングは、ブレーンストーミングを補完する演習です。グループが問題を改善し、好奇心を持ってアプローチし、さまざまな角度から検討するのに役立ちます。

ビジネスでブレインストーミングを行うためのベストプラクティス

どんなブレインストーミングのやり方やテクニックでもきっと役立つベストプラクティスをご紹介します。

  • 時間制限を設ける。一見逆効果のようにも思えますが、創造的な思考を生むにはある種の制約が必要です。ブレインストーミングに時間制限を設けることで、集中して活発な議論を進められ、予定時間を超過したり創造的な勢いが削がれることもなくなります。 
  • 付箋を使う。アイデアを手早く記録し、ボード上でグループ化して、他のアイデアとつなげるには付箋が便利です。 
  • キーボードでなく手書きしてみる。昔ながらの方法でアイデアを紙に書いてみましょう。手を動かすことで、タイピングとは違った方法で脳が働き、より創造的に考えられるようになります。 
  • 一緒に作業する。参加者が話し合い、共同でアイデアや創造的な解決策を生み出していくのが最高のブレインストーミングです。コラボレーションにつながるブレインストーミング手法を積極的に試し、グループで一緒にアイデアを検討できるようにしましょう。 

チームのコラボレーションを実現するブレインストーミングの方法

ブレインストーミングはアイデアをすばやく集めるのに適した方法ですが、配慮を怠ると、まとまりのないメモだけが残り、何の計画も立たなかったという結果に陥る可能性もあります。 

アイデア出しから実践までをスムーズに進めるには、Lucidspark を活用しましょう。

Lucidspark は、チームがリアルタイムでダイナミックなブレインストーミングを行い、アイデアを共有して一緒に編集し、情報を次のアクションへとつなげるプロセスを一か所で完了できるビジュアルコラボレーションワークスペースです。無限のキャンバス、オンライン付箋、フリーハンド描画、アクティビティタイマー、@mentions、投票機能などが揃い、アイデアのブレインストーミング、分析や整理が手軽にできるため、チームで最高の解決策を生み出すことができます。

今すぐ Lucidspark で始めてみましょう。

では実際に、マインドマップテンプレートでこれらのブレインストーミングテクニックを試してみましょう。

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Lucidspark について

クラウドベースのバーチャルホワイトボード、Lucidspark は、Lucid Software のビジュアルコラボレーションスイートのコアコンポーネントで、チームが集まり、ブレインストーミング、共同編集、グループでまとめた思考を実行可能な次のステップに統合するための作業をすべてリアルタイムで行える最先端のデジタルキャンバスです。Lucid は、Google、GE、NBC Universal などの顧客や、Fortune 500 企業の 99% を始めとする世界中の主要企業にサービスを提供しています。Lucid は、Google、Atlassian、Microsoft などの業界の主要企業と提携しており、創業以来、製品、事業内容と企業文化を称える各種の賞を多数受賞しています。詳細は lucidspark.com を参照してください。

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